本資料は、ユーザからの問い合わせをベースに、複数の “車載 Ethernet 機器“ の機能テストを行う際のルー ティング問題を取り上げ、2重 VLAN 対応の車載 Ethernet ポート搭載スイッ チによる解決例を紹介しています。
本資料は、一足先にPLPの概要を知りたいエンジニアのために、2021年6月現在公開されているTECMPの資料を基に、TECMPがどのようなものかを説明するものです。
自動車関連製品に関する自動化システムと測定システムの国際標準化団体であるASAM (Association for Standardization of Automation and Measuring Systems) では、2021年11月のリリースを目標にPLP (Probe Logger Protocol) の標準化作業を行っています。このプロジェクトの目的は、車両の計測で用いる新しいプロトコルを標準化することで、これには、車載ネットワークのデータ取得だけではなく、機器のステータス情報や制御情報のメッセージも含まれています。
これにより、コスト効率が良く、スケーラブルで長期にわたって使用可能な計測機器が容易に入手できるようになることが期待されています。この背景には、近年多様化している車載ネットワークをより簡潔に計測・解析したいという市場の要望があります。
ドイツTechnica Engineering社が開発した車載ネットワークのデータの収集装置には、数年前よりTECMP (Technically Enhanced Capture Modules Protocol) と呼ばれるものが実装されています。TECMP は、Ethernetのフレームフォーマットを用いたプロトコルです。
Technica Engineering社もPLPの標準化作業に深くかかわっていて、現在、議論されているPLPはTECMPと高い互換性が保たれているそうです。PLPが標準化されたら、Technica Engineering社の製品も業界標準仕様のPLPに対応する予定です。
10年以上車載Ethernet分野に携わり、自動車業界で最も使われているSOME/IPの仕様を作成した筆者 Technica Engineering社 Dr. Lars Völker (ラース・フェルカ) がプロトコル スタックのデザインに必要な情報とエンジニアリング要件を解説していきます。また、スタックのテストに関する推奨を述べ、通信データの記録に関する参考情報についてもお伝えします。 文章内では、TSN (Time Sensitive Networking)、SOME/IP(※)、TECMPについても解説を行っています。
※ SOME/IP とは自動車業界でもっとも使われている Ethernet 関連のプロトコルで、車載アプリケーションに必要な抽象化を行います。 SOME/IP は自動車向けに作成され、非常に小さな組み込みデバイスから高性能 ECUまでカバーできるようにします。
こちらの 動画では、次世代の100 / 1000BASE-T1に対応したレイヤー2スイッチEnhanced Ethernet Switchとキャプチャモジュールを中心に車載用イーサネットツールの活用例を紹介しています。